『アブダクション 仮説と発見の論理』米盛裕二 勁草書房

論理的な推論や物理学では、あらかじめ決められたルールや法則に従って、推論や計算を進めることで結論を導き出したり予測をすることができます。

では、そのルールや法則はどうやって作り出したらいいのでしょうか?

「すべての人間は死ぬ」や、「f=ma」などの、従うべきルールはどうやって見つけられるのでしょうか。

それについて説明しようとしたのが、パースという人の唱えるアブダクションという考え方です。

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マンガ-3.b 「チューリングマシン② 万能チューリングマシン」

漫画へのリンク:「チューリングマシン②万能チューリングマシン」

チューリングマシンは、決められたルールに沿ってカード(記号)を書き換える操作であればどんなものでも、レールのつなぎ方(状態遷移)を変えれば実現できる機械でした。たとえば論理の推論や、数学の計算のルールなども、カードと線路の組み合わせで実現ができます。

ですが、ルールを変えるたびに、線路を実際につなぎかえていたのでは大変です。

そこで、その線路のつなぎ方をカードで 表して、それに従って動く機械をつくれば、カードの並び方を変えるだけで、どんなルールでも実行できるようになります。これが万能 チューリングマシンです。

すべてをカードにしてしまったので、記号とルールの境目もなくなってしまい、すべての計算は(論理でも整数でも)、ある種のカード列に対応付けができることになります。

すると、プログラミングというものは、そうしたカード列の中から意味のあるものを選び出すことになります。また、コンピュータで人工知能を作るには、カード列の中から知能だと思えるカード列を選べばいいことになります。

では、人工知能にはプログラミングができるのでしょうか?たくさんあるカード列の中から役に立つものを選び出そうとしたときに、自分自身を評価する自己言及的なことをしてしまっても大丈夫なのでしょうか。不完全性定理のような問題が起こってしまわないかどうか、少し心配になります。

ですが、あまり問題にする必要はないようです。

なぜなら、不完全性定理で問題にしていたのは「矛盾」の証明であって、「有用性」の証明ではありません。また、有用性は「証明」できなくても構いません。人間だってすべてのプログラムの有効性を判断できないですし、不具合のある(ある操作をすると止まらなくなったりする)プログラムをだましだまし使っ ているというのは普通にあることです。

むしろ、カード列にどうやったら意味を見いだせるのか、という方が問題になりますが、それは不完全性定理によって否定されるものでは無いようです。

# 文章が変だったので、少し直しました…

本『自然とギリシア人・科学と人間性』エルヴィン・シュレーディンガー(水谷淳訳) ちくま学芸文庫

不完全性定理やコンピュータの基礎につながる、カントールの集合論は、無限には、1,2,3 …と続く整数と同じくらいたくさんある「加算集合」と、実数の様にさらにそれよりもずっとたくさんある「非加算集合」があるということを示したそうです。無限にも、「たくさんさ」の間には違いがあるというのです…。

そして、コンピュータの基礎モデルであるチューリングマシンでは、せいぜい加算無限までしか扱えません。つまりすべての実数を扱うことはできないということです。

もしこの世界が実数でできているとすると、人間の知能もコンピュータに扱いきれない性質を使っている可能性があるのではないのか…という疑問が湧いてきます。

また、物理学の理論である量子力学は、物の今の状態や未来をきっちりと一つに決められない、ということを明らかにしました。

だとすると、もし人間の知能がこの性質を使っていたら、決められたことしかできないコンピュータには、できないことがあるのではないか、たとえば人間のような自由な意思を持つことはできないのではないか、という疑問も出てきます。

この本『自然とギリシア人、科学と人間性』は、科学と古代ギリシアの思想、連続性(実数)と原子論、量子論、自由意思、二元論などの間の関係などについて、量子力学の祖の一人シュレディンガーが語ったもので、上記のような疑問への入り口にもなる本だと思いますので、少し内容にふれてみたいと思います。

この本によると、科学は古代ギリシアの時代の考え方を引き継いでいて、世界は実数なのか、自由意思はどうなるか、という問題も、そこから引き継いだ考え方に原因や関係があると言えるようです。

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ノーベル賞「場所細胞」とSLAM

ノーベル医学・生理学賞が発表されましたね。

http://www.nikkei-science.com/?p=44210

脳細胞のうち、「場所細胞」と呼ばれるものを発見・発展させた3氏に与えられたそうです。

ネズミが知らないところを歩き回るとき、「大体今このあたりかな」というのを、脳の海馬と言う場所に並んだ細胞のどれかが活動することで示す、ということを発見したということですね。

内容はいろいろなところで紹介されているのでおいといて、「全脳アーキテクチャ」という勉強会では場所細胞の話とともに、それを参考にしたRat-SLAMというアルゴリズムが紹介されてます。SLAM(Simultaneous location and mapping) というのはロボットが歩き回るときに、今いる場所を認識するのと同時に地図をつくる方法の様です。そして、場所細胞を参考にした方法として、Rat-SLAMというものがあるようです。

http://www.sig-agi.org/wba/3

https://code.google.com/p/ratslam/

というわけで、関連する文章などをざっくり読んでみました。

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Labyrinth-2.d「不完全性定理④-ヒルベルト計画」

漫画へのリンク:「不完全性定理④-ヒルベルト計画

ようやくヒルベルト計画の内容にたどりつけました…。
 公理系,形式化、無矛盾、完全…といろいろな話が出てきて、ごちゃごちゃしてしまいましたので、ごく簡単に要約すると…

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IBMの脳チップ

IBMが脳からヒントを得たチップ(の新バージョン)を作った、という発表をしているようです。

http://www-06.ibm.com/jp/press/2014/08/0801.html

http://japan.cnet.com/news/service/35052072/

http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1408/29/news049.html

以前にも発表が出ていた物の、新チップということのようです。

http://wired.jp/2013/09/02/truenorth/

さて、これによって人工知能の実現が一気に近づいたりするものなのか?というわけで、ざっと見てみた感想です。
個人的な理解によるものですので、間違ってたらごめんなさい。

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Labyrinth-2.c「不完全性定理③-論理主義・直観主義」

「数学とは何か、でもめています」

「無限の技を使うのは、数学として許されるのか否か」に決着をつけるために、数学とは何か、という問題を見てみます。

「論理主義」は数学は論理だという主張、「直観主義」は数学は人間のすることだという主張です。論理主義がうまくいけば無限の技を使えたのですが、論理で作った数学もパラドクスと無縁では無いようです。

そこで、人間の能力を超えた無限の技の封印を主張する直観主義者との対決となるわけですが、この戦いに勝つための作戦が「ヒルベルトプログラム」、ということになります。

漫画へのリンク:「http://mangag.com/manga/?p=23420

参考文献
『論理の哲学』 飯田隆 編 講談社選書メチエ

論理主義や直観主義がどういう主張なのかを知りたいときにはこの本がわかりやすかったです。不完全性定理についても扱っています。

人工知能の迷路