マンガ 12.k 命題論理学11 演繹定理

「構文論的推論」を容易にするワザに、「演繹定理」というものがあります。

証明したい推論が「⊃」で繋がれている場合、の左側の論理式を前提(「|-」
の左側)にしてしまうことが出来る、という定理です。

これを使うと、「⊃」でつながった命題を、小さく分割できるので、証明の見通しがつきやすくなるようです。

ところで、演繹定理もそうなのですが、「⊃」と、推論記号である「|-」 や「|=」は、その働きがよく似ています。そのため、違いが分からず、私はよく混乱していました。

これらの記号は、結果として同じ操作ができたとしても、使っている意味が違
違います。

構文論的に証明したい「|-」のか、意味論的に証明をしたい「|=」のか、
あくまで命題としてA ならば「⊃」 Bなのか、はそれぞれ違うことで、それをきちんとかき分けている、ということです。

今回で命題論理は終了となります。

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マンガ 12.j 命題論理-10 構文論的推論

推論には、「意味論的な推論」の他に「構文論的な推論」があります。

「構文論的な推論」では、フレーゲの論理主義にルーツを持つもので、
数学の証明のように、正しい命題を次々と作り出しながら、目的の命題を
作り出すことで、証明をします。

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マンガ 12.h 命題論理-8 意味論的推論

さて、原子命題の真理値を使って命題の真理値を決める方法を見てきました。しかし、原子命題の真理値が分かっているのなら苦労はしません。

ですが命題論理の推論では、個々の「原子命題」の真理値がわからない場合でも、できることがあります。

「真」であることが分かる「複合命題」がある場合、それらを使って原子命題や他の複合命題の真理値が決められることがあるわけです。証拠や条件を集めることで、真犯人を推論によってあぶり出すことが出来る、ということです。

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