この本は、妖怪という、いないとされているものが、一体どういう風に人々に扱われているのかを、日本や台湾の事例などについて語ったものです。
なぜこの本の記事を書くのかと言うと、「言葉の意味」について考えるときに、「妖怪」が何か示唆を与えてくれる気がしたからです。
語られていることを要約すると、妖怪とは、身体感覚の違和感のメタファーである。身体感覚が個人をこえて人々の中で共有された時に、妖怪として認知される。その際、言葉の独り歩きが重要な役割を果たしている、ということです。
続きを読む 『何かが後をついてくる』伊藤龍平 青弓社