読んだ本について色々とまとめていきたいな、と思っていたのですが、手が回らないというか、文章が下手でうまくかけず、思うようには行きませんでした。
仕方がないので今年読んだ本のうち、印象に残ったものをいくつか並べておきます
『精神と自然』ヘルマン・ワイル
この本はワイルの講演録で、講演録はその場で理解できるように、わかりやすくなっているものが多いのですが、それでもかなりしんどい。
充分理解できたわけでもないので、キーワードだけあげてゆくと、主観と客観・相対論と量子論と統計性と時間の矢・現象学・経験主義と合理主義・形式主義・可能無限と実無限・物理法則と自由意思…もう、なんというか、全部入りな感じです。
アリストテレス二冊『心とは何か』『形而上学』
(『心とは何か』は、なんとか書きました…)
『心とはなにか』で「心」と訳されているのは、「プシューケー(息)」という古代ギリシア語で、普通は「魂」などと訳されている言葉です。そのためこの本は通常『霊魂論』などと呼ばれるようです。
アリストテレスについては、中世の西欧でもてはやされたために、乗り越えるべき標的となったせいもあってか、どう評価していいのかわからないのだけど、直接読むのはつらそうだ、と思っていたのですが、このタイトルにつられて読んでみたものです。
そして読んでみて改めて、やはりアリストテレスを避けては通れない、と思い直して、続く『形而上学』を読んだわけです。
特に、アリストテレスの言う「目的因」という「説明の仕方」について、もっとよく考えてみないといけない、と思うようになりました。
ヘーゲル『法哲学講義』
読んでみた結果としては、社会を『計算』で説明したらどうなるだろうか、という考え方だと思って読むといいのではないかと思っています。
個人の中にある観念(記号)が、多くの人との間で共有され、歴史的に積もってゆくことで道徳や法律となり、その力によって動物的な欲望を押さえることができるようになり、(欲望から)「自由」になることができる…。という感じでしょうか。
機械じかけの動物としての人間を、社会の仕組みで補完しよう、という感じでしょうか。
こうしてみると、ようやく著名な哲学者の本に手が出せるようになってきたのかな、という感じです…。来年はもう少し頑張りたい…と思っています。